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世の中に役立つ
若い人材を育てる社会的責任
資格についての考え方 社会貢献について
二級建築士試験(二次・製図)対策講座
―元講師としての経験から― 

     
世の中に役立つ人材を育てる社会的責任

ベテランだけの会社では、いつかは廃業するしかなくなります。
組織には新陳代謝が必須です。
ヒカリハウジングでは、同時に新人を育て、次世代に建築の技術を繋げていきたいと考えています。
建築の学校等を出ていなくても、やる気と適性のある人には是非、ヒカリハウジングで積み重ねた40年の知見を伝えたいと考えています。

すでに、入社当初は建築素人だったスタッフが二級建築士を取得したり、宅地建物取引士の資格を取得したりと、実績を上げています。
もちろん重要な部分ではチェックしていますが、プランから完工迄、ほぼ任せられるまでになってくれたことは、嬉しい限りです。

熊本地震では、新築したばかりの家屋でも大きな損壊をしたものがありました。
その後の調査に入った大学の先生の報告によると、数値上は耐震設計がされているようで、実は大事な部分で落とし穴があった、とのことでした。
おそらく、コンピューター上のみの計算だけで、耐震の基本、特に「上下の柱壁を揃える事」がされていなかった、との報告でした。

地震大国日本の建築技術は、世界でも注目されています。
グローバルな時代、若い人々には将来、日本の技術を世界に広げていって欲しいと思います。





       
資格についての考え方
資格なんてあってもなくても関係ない、と言う方もおられます。
「無資格」であっても、優秀ならば良い、と言う考えもあるかもしれません。

建築の世界では、「建築士」が有名ですが、
大学を卒業したばかりのフリーターが、効率よく勉強して、試験を突破する人もいれば、
優秀な成績で大手ゼネコンに入り、仕事も出来るのに、勉強する時間や体力がないばかりに取得できない人が存在するのは確かです。

しかしながら、やはり優秀な人は少しタイミングが遅くても取得している人がほとんどです。

私見ですが、国家資格を3つ(4つ?)取得している者として思う事は、国家資格を取って実社会についても勉強になった、と言う事です。

会社を経営していると、毎日新たな問題が降りかかります。
以前ですと、100問題あれば、その大中小が判別することが困難で、問題の多さに押しつぶされそうになったことも有ります。

しかし、資格の勉強をすることにより、
問題の優先順位、重要度を見極めやすくなり、
結果、たとえ問題が同時に起きても、比較的落ちついて対応できるようになったと思います。
大胆であるべき内容、逆に繊細に検討すべき内容、と見分けられるようになるのです。

中でも、「建築士」の試験は、文系と理系の頭脳を両方必要とするので、総合的な見方、俯瞰的(ふかんてき)な見方が出来る能力を育てるような気がします。

記憶力もそうですし、思考力、応用力も必要とするので、学生時代「記憶」で勝負してきた人にとっては難解に感じるようです。
「宅建」の試験は、記憶力と読解力が問われる試験です。

まとめますと、
  資格取得の勉強をし突破した人は、
「大事な部分は何か」の感覚が研ぎ澄まされるので、
小さなものはあるとしても、大きな失敗をすることがほぼなくなるイメージがあります。
ゆえに、ヒカリハウジングでは資格取得を推奨しています。

社会貢献について
会社と言うものは、利益を追求するものですが、同時に社会に役立つ存在でなければなりません。
安心安全の建物を安く作る、充分社会に役立つ組織です。

 災害から人々と財産を守る、と言う面に加えて、いざ被災した場合にも役立つ存在でなければなりません。

現場大工であれば、急ごしらえの避難所的な物を作れますし、倒壊した家屋の中から閉じ込められた人を救い出す役割も担えます。
 瓦が飛んだ屋根に応急でするブルーシート張りも、屋根屋さんやトビさん、大工さんが2019年台風18号19号では活躍したそうです。
 建築士であれば、被災後の建物の危険度判定や、家屋を直す方法、判断の一助になれます。わずかなヒビで、被災後の家に住めない方が、危険度判定でほぼ問題無い、と判定されたことにより、その日から家で生活するようになった、とのエピソードがありますが、これを公的に判断できるのは「建築士」のみです。

 ヒカリハウジングでは、被災地活動の他に、まずは地元練馬区で、応急危険度判定のネットワークに加わり、いざと言うとき地元に貢献できる為に、毎年2回集まって研鑽を重ねています。

 建築分野以外であっても、例えば心病んでいる人を励ましたり、障害のある方への介助、高齢者の援助など、身近でも人々の役に立てる様な、スタッフ各人の活動を応援したいと考えています。
ボランテイア、と言わなくても、人に役立つ小さな親切を全てのスタッフが行ってくれればと願っています。
実際私が言うまでもなく、率先して行動しているスタッフ達です。


 
二級建築士試験(二次製図)対策講座 −元講師としての経験から−
講師経験のお話
元々教師になりたかったことや、片方の家系が教師であることもおそらく関係し、建築士試験対策講師の打診が来た際に、即応しました。

二級を始めにして、一級を数年間経験したのですが、振り返ってとても楽しい時間でした。
出会った生徒の答案を始めてみた時と、試験間近の成長ぶり、そして合格報告、他人の人生ながら、とても嬉しいものです。
ある年には、某資格学校の中心講師のクラスよりも、自分のクラスの合格率が10%近く高かった事には驚きと共に、「天職」かも?なんて思ったりしました。

他の講師の指摘を傍から見ていると、的外れだったり、重要でない部分を強調したり、と本気で合格させるつもりないのでは?と感じた人もいます。
講師をしなくなってしばらくになりますが、本業にほぼ近い二級建築士二次試験の対策については、今でも自信があります。

会社スタッフへ専属講師(半強制)となったお話@
最近二級建築士に、学科も製図も一発合格した、ヒカリハウジングスタッフM・Oの、二次試験対策については、「元講師」の血が騒いで熱を入れました。

しかしながら、準備期間が短いうえに、試験直前にはスタッフ親戚に不幸があり、さすがに一発合格は無理かな……と思いました。
試験翌日に出社した際に「プラン完璧です」と、言われ、実際に見たプランの下書きを見ると、「合格だ……」と思い、見事にその通りになりました。

CAD全盛の現在、試験で求められる紙の図面を、仕事では書いた事のないスタッフでしたが、線の引き方から始まり、おそらく完成図までの練習は10枚程度しか書いていないと思いますが、見事に突破したので、私の知る限り「もっとも完成図が少ない合格者」と呼んでいます。

一般的には、資格受験予備校に高いお金をかけて通い、何十枚も完成図迄書き、しかも2年3年も受け続けてやっと合格する人が多い中(途中であきらめる人もいます)、当スタッフの合格までの最短距離はちょっと伝説的です。

会社スタッフへ専属講師(半強制)となったお話A
少しだけ具体的な内容を書きます。
一次試験を終えてから二次試験まで2か月しかありません。
ライバルには、一年前と二年前の二次試験不合格者が、二次試験突破だけに力を入れて挑んできます。一発合格の難しさはそれが理由です。

実際スタッフは、ヒカリハウジング的模擬試験(題材は本屋で購入)を、本番と同じように時間を決めて3週間前から行いましたが、残り10日の段階でも、今イチ、プランが良くありません。

私なら、あともう少しプランを詰めてこうするよ、と毎回、あと一段階レベルの高いプランを提案します。
残り10日でこの部分を集中的に突き詰めよう、と話した矢先に、スタッフ親戚のご不幸。

ところが、スタッフは、一人の時間(試験までの1週間私の添削は無し)に、とにかくプランのレベルを上げる練習をしていて、試験突破レベルのプランとはどの程度か、を理解し、さらに短時間で考え抜く事が出来るようになっていたのです。

合格するレベルを確認する
本来、まず
  1、「試験突破レベル」のプランとはどのようなものか  
  そこまで理解できるまで時間がかかり、さらに  
  2、限られた時間でそのレベルのプラン迄考える力量  
が必要です。

偶然思いついた図面が、そこそこ問題なく、減点が少なかった故に合格する人もいます。
そういう人は、「合格の秘訣」はきっとわからないでしょう。
しかし、当社スタッフのような段階まで達していると、これからの受験組に秘訣を伝授できるでしょう。

今回は、スタッフの地頭や要領の良さ(誉めてます)も大きな合格要素なので、誰にでも同じ勉強方法で同じような合格体験が出来るわけではない事はわかっています。
でも、一級を教えていた際の合格率の高さを達成した実績は、私の合格メソッドがあながち間違っていないと自負しています。

それぞれの適正を見分け、弱点を見つけ、各人集中的に違った分野の勉強をさせる、これが私の方法です。

ヒカリハウジングスタッフについて言えば、図面そのものの「見栄え」も、おそらく資格学校の猛者たちと一緒に並べれば、劣ってしまうのは明らかです。
なにしろ書く枚数が段違いですし、きれいに書く訓練もたっぷり受けていますから。

減点ばかりを気にしない訓練
短い準備時間では、「見栄え」は後回しです。
試験採点官から見て、とにかく「大減点を無くす」訓練を優先的にすることです。

それが出来た後に次は「中減点を無くす」の訓練に移り、「小減点」対策となります。
先述したように、結果的にスタッフには、「大減点を無くす」訓練だけで、試験に送り出す形になってしまいましたが、本来はもう少し教育が必要です。

教える側の間違いあるあるは、「大減点」「中減点」「小減点」をくまなく指摘してしまう事です。(生徒側は、大、中、小の区別に混乱する)
結果、小事にこだわるあまり、大事をおろそかにしてしまう(プランがイマイチ)な答案を提出してしまうのです。

私が一級建築士の受験をしている時も、この試験は「減点方式」だから、とにかく小さな減点を無くすこと、が合格への近道、とさんざん言われました。
手探りだった私は素直にそうしたのですが、私含めその「小さな減点無くす」タイプの周囲は、見事に不合格でした。(最初の講師の方向性は−減点無くせ−でした)

翌年は、「カリスマ講師」と呼ばれる講師を聞いて教えを受けましたが、大差はありませんでした。
目指す方向性を示してはくれましたが、そうなる為の方法は教えてもらえませんでした。
(カリスマの方向性は−いいプランを目指せ−でしたが、そうなる為の訓練の仕方はわからなかった人なのでしょう※担当生徒不合格多でした)

2年の失敗を振り返り、合格した人の図面を見て分析し、小事にこだわらず、大事に集中、に考えを改め、合格する年には、資格学校には通わず、自分で編み出した合格メソッドで無事独学合格出来ました。
(今考えると、思い切ったものです。なかなか資格学校抜きでの合格は聞かないので)

その年の自分の書いた答案プランを、他人から見てもらいましたが、ほぼ問題は見つからない、と言われる程、高いレベルでした。

機会があれば資格学校以外で講師をしたい
資格学校で教える、事にはやはり大人の事情でやりにくい部分もあります。
人によりますが、主任講師の中には、とにかく自分の方針に従わない奴は敵視する、そんな輩もいました。
自分より合格率の高いクラスがあると、翌年からは、クラス制度を改定し、全員でクラスを見る、という形式に変更して差が見えないように仕組んだ人もいます。

簡単に言うと、生徒の為に一生懸命になる人ほど淘汰される、そんな仕組みになっていました。
それを黙認している資格学校が結局は問題なのですから、何だかその中に巻き込まれる事に嫌気がさしました。
今は仕組みが変わっているかもしれませんが、あの頃のようにテンションも上がらないので、今後はもうないでしょう。

しかしながら、仕事の一環として、ヒカリハウジングで教える仕組みが可能であれば、挑戦したい気持ちはあります。
合格スタッフのような超低燃費での合格請負はまれなケースとして、ある程度時間の余裕があれば、全ての人を合格させる自信はあります。

「全ての人」とは言っても一つだけ条件はあります。
それは、一次試験(学科)は独学で合格した人、という条件です。

一人でやり遂げる自己鍛錬、自己管理が出来る事、わからない事を自ら調べる探求心、学科試験を突破するにも、独学ではそんな適性が求められます。

その適正が少ない方が、資格学校の力を借りて一次試験を突破し、二次試験に合格することも勿論可能です。
あくまで私の合格メソッドについては、「学科独学合格」したタイプの方が適している、と言うだけのお話です。

「人生万事塞翁が馬」なので、早い合格がいい事か悪い事なのかは何とも言えません。
私自身、不合格時代に悩んだことが、後の講師体験に役立ちました。
もし、最初の段階で合格していたら「減点を無くせ」の方向性で終わったかもしれません。
担当クラスの合格率高くはならなかったでしょう。

建築会社としての仕事もやり甲斐がありますが、「人を育てる」事に関わることが根本的に私の性に合っているのだと思います。